フットサルにおける基本戦術と言えるのが、8の字の動きと言われるものです。
8の字の動きとは、そのままのことで数字の8を横にしたような動きをチームとして取り入れることでボール回しがスムーズになり、相手のマークを外し攻撃の機会を伺いやすくするものです。
フットサルは人数が少ないので、全員が効率的に動くことでマークを外したり、スペースを作り出したりしてその隙をついていかなければなりません。
そのためには、個人個人の動きが大切になってきます。
もちろん、同じ場所に居続けてもボールを奪われないような実力者であったり、それだけの連携を築き上げなくても分かり合えるメンバーであれば良いですが、なかなかそういったことにはならないものです。
そこで、システマチックな8の字の動きを取り入れることで、誰がピッチ上にいてもチームとして機能するようにできます。
フットサルの基本戦術8の字の動き
8の字の動きは、フットサルにおける基本的な戦術となってきます。
まずこの8の字の動きを理解して動きをつけていくことで、チームとして形ができてきます。
8の字の動きを極めることで、打開策がなく、困った時の拠り所にもなってくるのです
フットサルにおいて、困ったときにチームとしてどういった攻撃を仕掛けるのかというプランを持っているか、持っていないかは大きな違いになってきます。
5人のアイデアや発想そしてドリブルによる突破も重要な要素ですが、それだけでは通用しない相手と対戦した時に何も術がなければ行き詰ってしまいます。
フットサルにおける8の字の動きは、そういった状況からでも勝機を見出すために必要不可欠な基礎的戦術と言えます。
8の字の動きの練習方法
フットサルにおける8の字の動きの練習方法は、基本的な動きの組み合わせになってきます。
ボールをパスしてその場に留まるのではなく、常に動くことによって自分がボールを受けに行くことができます。
ポジションを空けてあげることで、そのスペースに味方が入って来やすくなります。
もう1つは、フットサルにおける大事な要素である決まり事をきちんと守るということです。
フットサルは人数が少ない分、様々なフォーメーションやセットプレーで動きが決められているものが多くあります。
それと同じように、8の字の動きも全員が同じルートを通って動くことでピッチ全体で見たときに8の字を描くような動きをして相手を撹乱することができるからです。
①ボールを出したら動くこと
フットサルの8の字の動きを極めていくためには、まずボールを出したら動くことを意識して練習することが大切です。
そのための練習としては、四角形を作り各頂点に選手を2、3人ずつ配置します。
そして、ボールをパスしたら出した方の頂点を目指して走って行きます。
ボールが一周回ってきたら、また同じことを続けていきます。
こういった練習をきちんとこなしていくことで、ボールを出した後に必ず動くという意識づけを体と頭に覚えさせることができます。
基本となるのはこの動きの連続ですから、単純であるからこそ何度も体に染み込ませる必要がありますし、試合中やゲーム中はこれを意識的に行っていくことが重要になります。
②決まった形をインプットすること
8の字の動きを極めていくためには、その動くルートを頭にインプットすることが重要です。
そのための練習としては、攻める方向を決めハーフェーラインのタッチライン上に左右一人ずつ、そしてそれぞれの前の相手ゴールに近い位置に1人ずつの4人を試合中と同じように配置します。
その状況でハーフェイライン上の右にいる選手が左にいる選手にパスを出して、ピヴォの位置に向かって行きます。
また、パスを出して走り込んだ選手が開けたスペースに戻らなければいけない選手も出てきます。
そしてピヴォの位置に入ったら、次は左に抜けるような動きをして 左サイドに下がってきます。
この動きを全員でパスを回しながら行うことで、どういった動き方をすることが効果的なのかを体と頭に覚えさせることで、チームとしての形も見えるようになっていくのです。
8の字の動きから始まる攻撃
フットサルでは8の字の動きを徹底的に行うことで、攻撃の第一手として利用することができます。
8の字の動きをするのは、それが完成形ではなく、8の字の動きから相手の隙を見つけ攻撃をしやすくするための基礎となってきます。
つまり8の字の動きをしながら次のステージへ動く考えやボールを受ける考え、またボールが味方選手に出た時に3人目の動きとして飛び込んでいく動きなど色々な状況を考えながら8の字の動きをすることが重要になってきます。
フットサルの基本となってくる8の字の動きですが、それが完成形ではなく始まりであることを忘れてはいけません。