フットサルが上達するには、様々なスキルアップを目指さなければいけません。
そのためには辛い練習や面白みのない練習もありますが、やはり楽しく練習することが一番その競技を上達する近道でありますし、楽しい練習でなければ長続きすることもありません。
厳しさや辛さの中に楽しさがあるからこそ、フットサルも魅力的なものであると感じることが出来ますし、次のステージへ向かうためにトレーニングしていこうと考えるはずなのです。
そういった楽しさのある練習メニューを考えていくことが指導者にとっては重要なことです。
フットサルの練習メニュー
フットサルの練習メニューは単調で、何度も同じようなことを繰り返すことがほとんどと言えます。
しかし、その過程の中で1対1をしたり、1対2をしたり、対人プレーを行うことで、コーンを抜くだけとは違ったドリブルの感覚を養ったり、相手があるからこそお互い駆け引きをして、その駆け引きが楽しいと感じられるようになったりするのです。
練習メニューには、楽しさと辛さがありますが、どんな練習メニューにも楽しさを植え付けていくことで必ずそれぞれの選手の良いところが伸びていくはずなのです。
そのために練習メニューを試行錯誤し、変更点を取り入れていくことが重要になってくるのです。
楽しめる練習メニュー
その中でも楽しめる練習メニューの代表と言えるのは、やはりゲームの形式の練習ではないでしょうか。
練習の中でも、ゲーム形式はほぼ実践的な動きを取り入れていきますし、それだけではなくボール回しなどでもオフェンスとディフェンスに分かれることで楽しみながら練習をしていくことができます。
こういった実践を想定した練習メニューが何よりも重要なことであり、考える力、発想力、その中でできない基礎を考えていくことになるからです。
できない基礎メニューなどは、徹底して反復練習で補う必要がありますが、実践的なボール回しであれば、全ての状況判断を取り入れながらボールタッチする技術が求められますから、多くの能力値を高めることができます。
①ボール回し
ボール回しは楽しみながら行える練習メニューの一つと言えます。
オフェンスとディフェンスに分かれ、ディフェンスはボールを取りに行きますが、オフェンスはボールを回しながら常にフォローを考えたり、次のパス方向を自分の頭の中に描いたり、またディフェンスの動きを読んで動きを変えるなど、多くの駆け引きをしていく必要があります。
効率的にボールを回すためには、無駄な動きを減らし全員が連動して動くことが重要であり、それは人数が少ないフットサルにおいてとても大切なことになってくるからです。
ですから、ボール回しをする時には常に声を出し、オフェンスもディフェンスも考えながら行うことが重要になってくるのです。
②条件付きのゲーム
楽しみながらできる練習メニューといえば、やはりゲーム形式の練習のはずです。
ゲーム形式の練習メニューの中で様々な条件を設けることで、頭を使ってゲームをしていくことができます。
例えば2タッチの制限を設けてみると、ダイレクトでプレーするか2タッチ目には必ずパスを選択しなければならないので、ワンタッチ目のトラップがとても重要なものになってくるのです。
トラップが流れると、次のタッチでパスが出せませんし、確実に自分がボールを捌ける位置にボールを置かなければ受け手に対して次のパスがおろそかになってしまうからです。
このように小さな制限を設けるだけでも、練習メニューに大きな変化を与えますし、2タッチでするのであればフォローもより早く回り込んであげないといけなくなってきます。
こういった条件付きのゲームを楽しみながら、多くの事を考える力を養うことができるのです。
③紅白戦
フットサルに限らず、スポーツをしていれば紅白戦、試合形式の練習が一番楽しいものであります。
もちろん、紅白戦と言ってもただゲームをするだけではないので、決め事を作ったりチーム内でしっかり声を出しお互いのやりたいことを意識づけていくことは重要でありますが、小さな罰則を設けるとか負けたチームに対し筋トレなどをさせるといったことをつければ、勝負により真剣味が湧いてきます。
その中で、ただ勝つために普段の練習を全て台無しにしてしまうプレーで勝ちを求めるのか、それとも普段の練習を生かしたプレーを散りばめながら、チームを作っていくのかそういった選手の力を見る土台としても紅白戦は役立つものといえます。
選手によっては、ひとつひとつのプレーはとても上手であっても、試合になるとそれをうまく出せなくなるような選手もいます。
そうならないために、紅白戦で普段通りのプレーができるのか、またどういったプレーが苦手なのかそういったことを見抜き、練習メニューに組み込んでいくことが大切となります。
楽しさと厳しさ
フットサルの練習では、楽しいものと厳しいものそれぞれを頑張って続けていくことが上達の一番のポイントと言えます。
楽しいだけでは一定レベル以上は上達しませんし、厳しいだけでは気持ちが萎えてしまいます。
そうならないためにも、楽しさと厳しさ両方をバランスよく取り入れた練習メニューを考え、それをこなしていくことで日々成長していくことができるのです。
毎日楽しみを持って続けることができる練習メニューが、フットサルそのものの上達へとつながっていくものであると考えています。